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橋本 伸さん
和風居酒屋シンズダイニング
オーナーシェフ

〜食と会話を楽しむ空間を成す〜
◆ 嘘をつかない それが当たり前

会計を済ませ、席を立ち、店の扉を出た瞬間。「今度はあの人と一緒に来よう」そうじんわりと、大切な誰かを連れてまた来たくなる、和風居酒屋シンズダイニング。
人が人を呼ぶ。まさにこの言葉の通り、一度訪れた人の口コミによって男女問わず、幅広い年齢層に親しまれている。

そこはかとなく漂う「心地よさ」は、この店のオーナーシェフ橋本さんに染みついた「もてなしの心」が作り出す、雑も余分もないちょうど良さにある。

◆ なぜ料理人に? これがはじまり それが全て

「ミスター味っ子って知ってます???」

身を乗り出し、そう答えると豪快に笑う橋本さん。料理人を目指すきっかけをこう語る。

「高校入学までは、大学進学を考えてましたね。それが、高校に入ってすぐ『ミスター味っ子』をTVで見ていて、『あぁ。料理って楽しそうだなぁ。』と思い、『料理人になろう!』と思ったわけです。」

「またまたぁ〜。本当ですか?」思わずそうツッコミたくなるのは、私だけではないはず。

「えっ、だってだって、料理を食べた人がすっごく感激してるでしょ。あれを見て『はぁ〜。そういうもんなのかぁ。』っと思ったから。食べた人に、あんなに喜んでもらえるなんて、料理人って楽しそうだな。と思った。」

たしかに「ミスター味っ子」は、「うー・まー・いー・ぞぉぉぉぉっ!!」という声と共に、口の中から放たれる四方八方に広がる光線。さらに、津波の中を泳いだり、巨大化したり、料理を食べた人のド派手なリアクションが話題となったアニメである。

アニメの世界で表現された旨い料理を食べた人の感動。そこから橋本さんが感じたワクワク感。
これがはじまりであり、これまでもこれからも「料理人 橋本伸」を突き動かす原動力の全てであるように思われる。

◆ 楽しむ空間

THE SPACE WHICH ENJOYS A MEAL & CONVERSATION
〜食と会話を楽しむ空間〜


「基本は居酒屋なんです。できる限り幅広い年齢の方に、リーズナブルな価格でゆっくりしてもらえる場所。そういう場所が欲しかった。」
自身の頭に詰められたこのコンセプトの意図するところを絞り出すように、間を置き、そう言葉にする。

「だけど居酒屋と言っても大型チェーン店のようなロボット的な動きじゃなく、人と人との会話がしやすい、より親近感があるような感覚を求めてます。」

その言葉の通り、店内は見た目や効率を重視した店側の自己満足ではなく、長くその空間に座り続けるお客さんの居心地を追求した気配りがなされている。

「よく地下のお店なんかに行くと、窓が一つもなくて圧迫感を感じません?僕はそれがイヤなんだよね。」

店に入ってすぐ、目の前に見えるテーブル席には壁の2/3以上を占める大きな窓がある。ほどよい照明とカウンター後ろのバックライトと共に、たった一つのその窓がかなりの開放感を感じさせている。
その他にも、

・ 掘りごたつにしたい
・ カウンターの後ろにライトを入れてディスプレイ感覚にしたい
・ 和風なんだけど、コテコテじゃない

など、自らのイメージを職人に伝え内装は仕上げられた。どこへ座っても「ゆとり」を感じられる空間がここにはある。

◆ 個室

空間が意識された店内は、席を完全に遮る壁がない。

「よく『接待で使用したいんだけど。。。』と言ってくれるお客さんがいるんだけどね、なにせ個室がないから。」

「だって、接待で利用してもらったお客さんってプライベートではなかなか利用しづらくなっちゃうでしょ。接待された側と接待した側がバッティングしちゃったら、ちょっと気まずい。そう考えたら、プライベートでは遠のいてしまう。そもそもそういうお店としてやっているわけじゃないし、もっと気軽に、親しみやすい感覚だからね。」

そうは言いつつも、定評ある料理と店の雰囲気から、実際には接待の場として利用するお客さんも少なくない。

「接待の場としてご利用いただく場合は、同業の方がお客さんの中にいないか、会話がスムーズに進んでいるかなど、できる限り気を配ってます。」

お客さんが店を使用する目的や立場、シチュエーションにまで行き届く橋本さんの心遣い。
席数約20席。店舗面積に対し、若干少ないように感じるこの席数も、橋本さん自らの目が一人一人のお客さんへ十二分に行き届く、ちょうどよさなのかもしれない。

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