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古井 誠さん
株式会社高地
代表取締役社長

「『趣味は仕事です。』って言うヤツ。いやな感じするでしょ?でも、僕がまさにそれっ。僕は製造業がすごく好きなんですよ。」 できる・できないではなく、やるかやらないか。そして、「やる」と決めたならどう楽しんでやるのか。諦めず、立ち止まらず、失敗さえも「楽しさ」に思えるほど、古井さんの「ものづくり」に対するアイデアは止まらない。 社長に就任し、「つくる立場」から「経営の立場」へ舞台を変えて、湧き出るアイデアを世の中に発信し始めた。

◆ ひらめきから生まれる「ものづくり」

「インターネットの中に営業所を作る」

古井さんがひらめいたこのコンセプトによって、2005年に運営をはじめたオーダーハーネス加工のサイト「haisen.jp」。インターネットを、『売りたいものを売る場』ではなく、『お客さんのニーズを仕入れる窓口』として活用している。このサイトが現在、営業が不要となる程の受注ウエイトを占めている。(株式会社高地が運営する電線・コネクタ加工工場の直販サイト「haisen.jp」サイトはこちらから。)

ハーネスとは、電気配線。機器をつなぎ電気や信号を伝達する、人間に例えれば血管や神経にあたり、機器の性能・動きを左右するとても重要な役割を果たすものである。株式会社高地では、このハーネスの製作・加工をはじめ、試作、開発品の製作や配線方法のアドバイスなどを請け負っている。人間の血管や神経に違いがあるよう、当然機器によって配線方法や配線レイアウトは異なる。限られた機器面積の中でどう効率よく、納まりよく配線やレイアウトするかは、技術・経験のみならず、センスが必要とされるものである。

「目指したのは『お店』ではなく、『営業所』。お店に陳列された既存品を選んでもらうのではなく、お客さんが何を欲しがっているのか、それを見つけて、それを作るというコミュニケーションが発生する『ものづくり』がおもしろい。」

◆ ふっと考えてアイデアが生まれる それがおもしろい

「これってどこに頼んだらいいの?」

電磁カウンターを扱う前職場「東京計数工業株式会社」の仲間である菊池さん(現在株式会社高地取締役)、中村さん(現在株式会社高地取締役)と共に、仕事の中で生まれた疑問をきっかけに、「高地」を創業することとなる。

「複写機・自動販売機、ゲームセンターのアーケードゲーム等で使用されるのが電磁カウンター。ある日、この電磁カウンターの電気配線をしよう!となったとき僕たちの中で『これってどこに頼んだらいいの?』って、困ったしまったんです。」

「そこから、僕たちが困っているんだから、みんなも困っているんだろうなぁ。という考えが浮かび、みんなが困っていることをやればおもしろい仕事ができるんじゃないか。と思って、始めちゃったんです。」

前職で開発を進めていた電磁カウンターのシェアが小さく、「ものづくり」としてある程度のところまできていると感じていた3人にとっては、新たな製造業の道が開けた瞬間であった。

潜在的な問題点やニーズを満たす製品づくりは、まさに「ものづくり魂」。これを「おもしろい」という観点から起業してしまうのだから、古井さんの「ものづくり」に対する惚れ込み様は、中途半端でない。

◆ 隙間

「今時、ハーネスなんてやるヤツいないよ!」

起業当初、そう周りから口をそろえて言われるほど、当時このハーネス業界は海外での量産が主流とされ、商売としてはある程度熟れてきている業界であった。

「僕らは初めから、『量産や数物』というのは頭になくって、『小ロットでやっていこう』という意識でした。」

今でこそ、小ロット・試作、開発品に対応する、いわゆるオーダーハーネス会社が増えているが、当時はまさに「ハーネス業界の隙間」ともいえるアイデアだったに違いない。そこには、働くということに自らの「おもしろみ」を追求する古井さんの考え方と、お客さんが本当に要求している「困っている問題点を素早く解決させ、結果をだす製品」を作り出す「ものづくり」への考え方がルーツとなっている。

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